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自然に馴染み、自分を生きる(北海道滝川市)

都会の喧騒に身を置く日々にあって、どこまでも続くような真っ直ぐな道を自転車やバイクで駆け抜ける爽快感に夢見る人は多いのではないだろうか。そんな映画のワンシーンさながらの「日本で一番長い直線道路」が、ここ北海道は滝川市(たきかわし)に存在する。

日本で一番長い道

カーブのない真っ直ぐなその道は、札幌と旭川とを繋ぐ国道12号線になんと29.2kmも続いているというから驚きだ。まさに、広大な北海道を全身で感じられる…そんな滝川市には、地方ならではの資源を活かした地域産業の育成に熱心な若い力が溢れていた。

滝川市では農業と食を活かした雇用の創出、地域産業の育成・支援を推進しており、滝川を含む中空知*定住自立圏構想推進会議では、移住定住促進プロジェクト「なかそらち会議」を発足。同地域の情報発信を積極的に行っている。

*中空知(なかそらち):北海道の空知総合振興局管内を3地域に分けた区分の一つで、中空知定住自立圏構想推進会議には滝川市のほか、砂川市、芦別市、赤平市、歌志内市、奈井江町、上砂川町、浦臼町、新十津川町、雨竜町が参加している

滝川市企画課企画政策係の中川さん、熊谷さん

多くの地方で移住定住促進の課題となっている住環境の確保については、移住相談が来た時に地元の不動産会社に一斉で情報共有し候補となる物件を集約する仕組みを取り入れるなど、滝川に興味を持った方に対してワンストップで移住の相談ができる環境を目指しているという。

「実はここ中空知はフランスのプロヴァンス地方と緯度が一緒であることから、『ここは、フランスではありません。』という移住促進PRのムービーを作成し、ウェブ上に公開をしました。この地域での暮らしや風景をプロヴァンス地方と比較しながら、なかそらちの魅力を発信しており、滝川・なかそらちの移住に興味を持ってもらうきっかけとなることを目指しています。」(中川さん)

「その他にも、プラチナ・コミュニティの形成と暮らしやすさの追求をテーマに、近隣市町との連携を視野に入れた滝川版のCCRC*基本計画を策定中であり、市内の短期大学等では、生涯学習の取り組みにも力を入れています。また、多世代交流拠点等も検討を進めており、生涯活躍のまちとしての魅力をもっと発信していきたいと考えています。」(熊谷さん)

*CCRC(Continuing Care Retirement Community):健康時から介護時まで継続的なケアが提供される高齢者の共同体のこと。

滝川への移住を検討した方が多く訪れるという温泉施設「滝川ふれ愛の里」はバリアフリー完備のコテージが隣接しており、そこから温泉を引いての入浴が楽しめたり、立地も丸加高原がほど近く滝川市を拠点としたときの生活を体感してもらえるということで、道外からの参加者も多いようだ。

滝川ふれ愛の里

そんな数々の取り組みや豊かな自然環境も相まって、滝川市では密かに「職人の移住定住」が増えてきているという。時間を気にせず創作活動に没頭できたり、自然に馴染みながらそれぞれが自分の人生を生きられる場所として、今後益々注目を集めそうだ。

なかそらち会議 http://kaigi.nakasorachi.com/
「ここは、フランスではありません。」(PR動画) https://www.youtube.com/watch?v=ZwfwqrX89EA

今回は滝川市に移住し、地域おこし協力隊として活動中のお二方にインタビューを実施した。

まずはお二方の簡単な自己紹介と、移住に至る経緯を教えて下さい。
佐藤さん:生まれも育ちも札幌市の僕は、革製品を作る会社に数年勤めた後、革職人になろうと独立。2年間ほど札幌で活動をしていたのですが、匠の市場というイベントに出展した際に、滝川市から来られていた現在の担当者に出会ったんです。その場で地域おこし協力隊のお誘いを受け、新しいフィールドで自分のやりたいことをしたいと思い、すぐに移住を決意しました。
加藤さん:私は千歳市の出身で、介護のお仕事をしながら趣味のキャンドルづくりをしていたんです。徐々に友達や知人から注文を頂くことが増えて、介護職との両立に悩む中、一番やりたいことをしよう!と決め、札幌に転居してキャンドル製作を本格的に始めました。しばらく活動をしていく中で、もともとイベントで一緒になることも多かった佐藤さんに協力隊のお話を聞いて、私もチャレンジしようと決め、今に至ります。

凄いタイミング!お二人ともそれまでに経験してきたものづくりをど真ん中に、以降協力隊として滝川市で活動を開始されたんですね。現在はどのような活動をされているのですか?
佐藤さん:Jamais Vu Cuir(ジャメヴュクイール)というブランドで革製品の製作・販売をしています。Jamais Vu(ジャメヴュ)はフランス語でデジャブの反対語、見慣れたはずのものが新しく見えるというような意味があって、牛革の原料となる牛の原皮はほとんどが外国産の中、自分のふるさとである北海道生まれの牛の皮を使った牛革でつくることに拘っています。

加藤さん:昔に比べたら、現代は生活から火から離れてきているじゃないですか。実は滝川市は、菜の花の作付け面積が日本一なんです。私はそうした自然の素材を使って、人の生活にすっと馴染むようなキャンドルづくりを心がけています。現在はここ滝川クリエイターズショップ匠のほか、地域の道の駅などで作品を置かせて頂いてます。

滝川クリエイターズショップ匠

最初に移住をした時って、滝川市の印象はどうだったんでしょう?
佐藤さん:移住前は正直、バイクで通過したことがあるかな?くらいの認識しかなかったです。初めて電車で滝川駅に来た時は、駅の目の前の廃ビルの光景を見て「ウオッ!!」と衝撃はありました(笑)でも逆に、ちょっとしたアイデアでいろんなチャレンジができる土壌があるというか、やり甲斐があるな!って感じた記憶があります。
加藤さん:そうですね。ものづくりは自然に近い場所で集中してやりたかったので、私にとって滝川市の街並みや雰囲気は、とっても受け入れ易い印象でした。北海道って、札幌から北の方面にはオシャレなお店とかって凄く限られていると思っていて、だからこそ直感で需要もあるんじゃないかって思いました。あとは、旭川にも札幌にもアクセスがとても良いので、単純に便利な土地だなって。

なるほど。実際に滝川市で住んでみての感想はいかがでしょう。
加藤さん:例えば築年数の経った古い建物が多かったり、雪も多いので冬の寒さや夏の暑さとか色んな特徴があると思うんですけど、一言で言えば、住んでしまえば何にでも慣れちゃうってことだと思います。冬はやっぱり寒くて、引っ越した家の窓に生まれて初めて断熱材を貼る体験をしたりとかも、その土地ならではの工夫というか、それが楽しくもあるなって。
佐藤さん:そうですね、僕も住んでみて、特段不便だと感じたことはないかな。あ、意外と日曜日がお休みの店が多いので、札幌に住んでいた時の感覚に比べると、たまにちょっと不便を感じることはあったんですけど。個人的には家事も自炊もここに来てしっかりやるようになったし、今では実家の母親よりも細かく掃除してる自信がありますね(笑)
加藤さん:ものづくりって仕事柄、作業に集中していて気が付いたら夜中なんてこともあるんですけど、確かにそういうのはあるかも。道の駅に初めて行った時とか、地元ならではのお土産なんかが少ないなって思うこともありましたね。でも私たちにとっては、逆にそれが仕事のやりがいに繋がっていて。生活のリズムって、住めば自然とその土地や文化に馴染んでいく気がします。

ああ。自然と馴染むっていう感覚は素敵ですね。お二人は、休日なんかはどんな風に過ごしていますか?
佐藤さん:平日にはなかなかできないこととして、休日を使って札幌なんかへ行って打ち合わせすることはあります。冬は、比較的自宅にこもることが多いかな。暖かい季節は、バイクが趣味なので周辺を走ったりします。滝川市は何と言っても、バイクや車で移動すればため息が出るような大自然が広がっていますからね!
加藤さん:私もお休みの日はイベントに出たりとか、外に出て普段とは異なる刺激を入れるようにしています。滝川は本当に穏やかで、都会に比べたら時間が止まっているような部分があるので(笑)ずっと市内だけで仕事や生活をし続けるのも、視野が狭まる気がして。だからここで集中してものづくりをして、外の刺激も受け易い立地で、という意味では、とてもバランスが取り易いんだと思います。今はインターネットのお陰で、「発信する」という部分はどこに住んでいたって自分次第なところもありますし。

ありがとうございます。今後の展望について聞かせて頂けますか?
佐藤さん:やはり移住した時から目標にしている開業を目指し準備中です。何より、滝川市で今まで過ごして来て、人の繋がりというものを強く感じていますし、この革製品たちを実際に目で見て、手に取って感じてもらえるよう、店舗をきちっと構えて展開していきたいと思っています。ランターンフェスティバルなど、地域のイベントにも関わっていますので、是非多くの方に遊びに来て欲しいです!
加藤さん:私も未だ実現出来ていない大きな目標として、ここ滝川市での開業を目指しています。具体的には、今以上に色んなことを外に向けて発信していける環境を作っていきたいです。滝川市には、もっともっと若い方にも知ってもらい、来てもらえるようになったら良いなって思っています。

最後に、移住や田舎暮らしを検討している方に、メッセージをどうぞ。
佐藤さん:自分自身の体験を通して言えることですが、やはり興味を持ったら先ずは行ってみることかな、と。キッカケはその地域のお祭りに遊びに行くでも良いし、お試し移住のような制度も増えているので、それらを活用して体感をしてみて欲しいって思います。
加藤さん:滝川市は年間を通して市をあげてのイベントも多いので、是非機会があれば参加してみて欲しいですね!田舎まちには、一見したら古めかしいボロボロな感じでも、入ってみたらものすごく美味しいお店やおしゃれな「穴場」もいっぱいあるので、それらを発掘することも含めて、楽しみながら行動してみたら良いと思います!

佐藤さん、加藤さん、ありがとうございました!

滝川市は北海道の空知地方にある人口4万1千人強(2016年9月現在)の市である。

<自然環境>
石狩川と空知川に育まれた豊かな大地と自然の恵みが特徴で、「世界に誇れる国際田園都市」を目指している。菜種栽培が盛んであり、日本有数の作付面積を誇っている。開花の季節には市内一面に菜の花の黄色いじゅうたんが広がり、北海道外からも多くの観光客が訪れている。

一面に広がる菜の花畑

<生活>
「生涯活躍のまち構想」を掲げ、生きがいを求める高齢者などの都市圏からの移住を促し、地域住民と交流をしながら生涯安心して健康で自立した生活が送れる地域づくりを推進している。具体的には、地域の大学等と連携した生涯学習の実施や広域的な医療体制の充実、多世代交流拠点の設置検討を進めるなど、取り組みをより加速していく方針だ。また、就業世代の移住促進に向けては、中空知圏域10市町の広域事業として、圏域 の魅力的な「しごと」や「くらし」に関するPR事業等を実施している。

地域のお祭りとしては「たきかわ紙袋ランターンフェスティバル」が有名

<交通> *車での所要時間
旭川空港:約1時間15分
札幌:約1時間(道央自動車道利用)
富良野:約1時間
旭川:約30分(道央自動車道利用)

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北海道滝川市

  • 夏が涼しい
  • 山がある
  • アウトドアスポーツが楽しめる
  • 温泉を楽しめる
  • 医療・福祉施設がある
  • 仕事が見つけやすい
  • 交流・体験・お試し制度がある
  • 農林水産業従事への支援がある
  • 育児支援がある
  • 住宅支援がある
  • 起業支援がある
  • 就職・転職支援がある
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