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「この土地だからこそ」にこだわる(愛媛県宇和島市)

「愛媛県では蛇口をひねると、蜜柑(みかん)ジュースが出る」

そんな噂を耳にしたことはないだろうか?もちろんそんな蛇口が実際にあるわけではない。しかしそう言われるほど、愛媛県は蜜柑のイメージが全国的に認知されている。そして“蜜柑王国・愛媛”の中でも、高い出荷量を誇るのが今回レポートする宇和島市だ。

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なぜ宇和島市では蜜柑の生産が盛んなのか?それは宇和島市特有の地形に起因する。

まず愛媛県と一口に言っても、地域によって特徴や産業は全く異なる。瀬戸内海に面した東予地方は臨海工業地帯として第2次産業(工業)が、県庁所在地・松山市がある中予地方は第3次産業(商業)が、そして自然豊かな南予地方は第1次産業(農林水産業)が、それぞれ主要産業として発展してきた。

そして南予地方に位置する宇和島市は平野部が少なく、大部分が山地、それも1,000m級の山に囲まれ、また海岸線は複雑に入り組んだリアス式海岸となっているため、山と海の距離が異様なほど接近しており、急斜面が海に迫る地形となっている。

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全国各地を取材していると「この地域は海も山も、ほど良い距離にあります」という話をよく聞かされる。したがって宇和島市の担当者から「海と山が近い」と言われたときは、正直「またか」と思った。しかし実際にその光景を目の当たりにすると、今まで他の地域で見てきた山は“丘”だったのではないかと思うくらいに、山の高さ、そして山と海の近さに圧倒してしまった。

そして蜜柑の木は、そんな急斜面に作られた石段の上に植えられ、この石垣が太陽の熱を蓄えるとともに、ミネラルを豊富に含んだ海風を浴びることで、美味しい蜜柑が出来上がるのだ。

 

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そんな環境で育った蜜柑なのだから、美味しくないわけがなく、有数の蜜柑産地であることも納得だ。しかし宇和島市の自然の恵みは、蜜柑だけにとどまらない。

漁業では、リアス式海岸により、波が穏やかだったり、黒潮による影響が少なかったりすることから、宇和島市は全国屈指の養殖地として栄え、特に真珠と真鯛は全国第1位、はまち・ブリは全国第2位の養殖高を誇る。また市の総面積の約7割が森林であることから、林業も盛んな地域である。

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真珠の養殖の様子

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林業の様子

しかしそんな宇和島も全国各地と同様に、後継者問題が顕在化している。その一方で、今まで説明してきたように、「宇和島ならでは」の要素が多分にあるため、最近は宇和島で農林水産業に携わりたいと移住してくる若者も少しずつ増えているという。

「以前から宇和島市に移住してくる方はそれなりにいらっしゃったのですが、その多くは温暖な気候を求めるリタイア後のシニア層でした。ただこの数年は移住相談の件数が急増していて、特に農林水産業に携わりたいと考える30~40代の方が増えてきている、そんな印象ですね。」と宇和島市 総務部 企画情報課 田中広興さん(写真)は説明する。

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そしてその多くは未経験者だと言う。そこで宇和島市では、先進農家や漁業組合などで、まずは経験を積んでもらいながら、一人前に育てるためのステップを用意している。

農業について説明すると、まずは3泊4日で蜜柑農家での農業体験が出来る「宇和島シーズンワーク」を夏・秋に開催している。そして体験を通じて、本気で農業に携わりたいと思えば、支援金・給付金や補助を受けながら、農家や県認定の研修先などに就業し、栽培技術や経営技術などノウハウを学ぶことが出来る。その後一通りのノウハウを修得し、いざ独立しようという際には、各種給付金が用意されている。なお漁業・林業においても農業と同様に、新規就業者に対して就業支援金や住宅等支援金が助成される。

また移住そのものにおいても、まずは短期滞在して宇和島市での暮らしを体験するための短期移住体験住宅(画像)や、移住決定時の住宅購入の際の改修補助などが用意されている。

※制度・施策の活用は条件あり。詳しくは宇和島市ホームページからお問い合わせください。

 

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農林水産業を志向する若者が一時期と比べて増えつつあると言われている。その一方で、ただ農林水産業をやりたいだけならば、日本各地に畑も林も海もあるので、やろうと思えば、どこででも出来るだろう。また「この土地では何が採(獲)れるのですか?」と聞くと、大概「何でも作れます(獲れます)」という答えが返ってくるなど、これといった特長が無い地域も実は多かったりする。

しかし宇和島の農林水産業は、この地域だからこそのものが多い。せっかく農林水産業を志すのであれば、そんな「この土地だからこそ」のものにこだわってはいかがだろうか。

 

宇和島市ホームページ(宇和島に住みたい) https://www.city.uwajima.ehime.jp/site/teijyu/

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霜山哲夫さん(福島県出身)

宇和島市に移住してくる前は、どちらにいらっしゃったのですか?

元々は福島県出身で、30代までは地元でセーターのサンプルを作る仕事をしていました。しかし旅行で行ったハワイが忘れられずに、いつかハワイで暮らしたいと想い続けて、40歳直前で一念発起して、ハワイに移住しました。

 

えっ、ハワイですか!?

ハワイで何をしようか色々調べているうちに、日本庭園に代表されるような“和”のセンスを持ったガーデナー(庭師)が、ハワイにはいないことが分かりました。そこでそんなガーデナーになれば、絶対に需要があるはずだと始めたところ、見事に読みがあたり、多くのお客様を抱えるほどになりました。

 

なぜ日本に帰国し、宇和島に移住しようと思ったのですか?

米国同時多発テロ以降、ビザの条件が厳しくなり、延長するのが難しくなりました。そこで日本に帰国することにしたのですが、今までハワイに長年住んでいたので、暖かいところが良いと考えて、九州や四国を中心に候補地を探しました。

そのなかで宇和島は、移住体験住宅の滞在可能期間が最大3か月間と長かったことから、まずは移住体験住宅を利用しようと宇和島に移ってきました。

 

宇和島でも造園のお仕事を続けられているのですね。

天赦園(宇和島藩七代藩主・伊達宗紀が隠居の場所として建造した庭園)のお仕事は派遣会社を通じてですが、それ以外は自営でやっています。自営のお客様は個人宅が中心ですが、口伝えでご紹介いただくことも多いですね。

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実際に宇和島市で暮らしてみていかがですか?

蜜柑が美味しいのはもちろんですが、宇和島市は漁業も盛んなので、新鮮な魚が安く手に入るのも有り難いですね。

またご近所づきあいも楽しくさせていただいています。地域によっては、よそ者扱いされることもあると聞きますが、ここは昔からお遍路さんの出入りが日常的に行われていた地域なので、よそ者に対する抵抗感が全くと言って良いほど無いですね。

 

休日はどのように過ごされているのですか?

ほとんど仕事なので、たまの休みは家の用事で終わってしまうことも多いですが、友人が船を持っているので、1、2か月に1回くらい、沖に出て、釣りを楽しんでいます。

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お子さんはいらっしゃるのですか?

子どもはおらず、妻と二人で暮らしていますが、今でも新婚当時のように仲睦まじく暮らしています。環境の良いところで、自分らしく生きることで、ストレスフリーな日々を過ごせているので、お互いに相手の立場になって接する余裕が生まれているのだと思います。どうしてもストレスを抱えてしまうと、些細なことでも相手にあたってしまい、喧嘩になることも多いですからね。

 

今後やってみたいことは何ですか?

やりたいことはたくさんありますが、コーヒー豆やアボカドなど、南国の作物を栽培したいと考えています。実際コーヒー豆は、苗木をハワイから取り寄せて、2015年から始めました。コーヒーは霜に弱いので、その対策が大変ですが、何とか宇和島でコーヒー豆づくりを形にしたいですね。

 

宇和島と言えば蜜柑が有名ですが、将来「宇和島と言えばコーヒー」と言われるような日が来ることを期待しています。これからも頑張ってください!

 

 

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宇和島市は、愛媛県西南部に位置しており、北は西予市に、東は鬼北町、松野町、南は愛南町、高知県宿毛市・四万十市に接している。

<自然環境>
西は宇和海に面し、入り江と半島が複雑に交錯した典型的なリアス式海岸が続き、5つの有人島と多くの無人島がある。東側の鬼ヶ城連峰は、海まで迫る急峻さを備え、起伏の多い複雑な地形をしている。そして海岸部の平野や内陸部の盆地に、市街地や集落が点在している。

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気候は、瀬戸内地区と太平洋沿岸地区の中間に位置して、年平均気温は16~17℃で四季を通じて温暖である。降水量は夏期に多く、梅雨前線の影響や台風の通過が多い年では年間2,500mmを超えることもある。

また西側が豊後水道に面し、東側に1,000m級の高峰が連なることから、冬期は北西の季節風が吹き、海岸部と山間部では気温や降水量の差がみられたり、山間部では積雪や結氷もみられたりするなど、さまざまな気候をあわせもっている。

<交通>
県庁所在地である松山市から、JRで約1時間20分(特急)、車で約1時間強

 

<TOPICS>九島との連絡橋が2016年春についに開通!

宇和島湾に浮かぶ九島(くしま)。周囲12キロ、人口約900人のこの島と宇和島市本土を結ぶ「九島大橋」が、2016年春に開通した。両岸は最も近いところで320メートル、叫べば対岸に聞こえそうな距離だが、開通前までは船での往来を余儀なくされていた。

九島は、絶滅種であるニホンカワウソが最後に保護されたエリアとしても有名だ。かつては日本中の陸地から島々に至るまで広く生息していたが、高度経済成長期以降、開発が進むにつれて住むところを追われることとなり、最終的に絶滅に至ってしまったニホンカワウソ。

その最後の保護例が九島ということは、その豊かな自然環境を証明しているとも言えるだろう。また町並みは、まるで昭和にタイムスリップしたような錯覚を覚えるほど、古き良き田舎町の情緒を残している。

最近は、そんな九島に住みたいと考える移住希望者も増えているそうだ。

 

 

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愛媛県宇和島市

  • 冬が暖かい
  • 海がある
  • 山がある
  • アウトドアスポーツが楽しめる
  • 交流・体験・お試し制度がある
  • 育児支援がある
  • 住宅支援がある
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