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関東
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「生きている」と胸を張って言える人生(群馬県嬬恋村)

上信越自動車道・碓井軽井沢ICを降り、軽井沢の町を抜けて山岳ルートを走ること約1時間、やがて景色は森林からキャベツ畑へと変わっていった。

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群馬県の北西部に位置する嬬恋村。浅間山、四阿山(あずまやさん)、本白根山などに囲まれた高原地帯にあり、その冷涼な気候を生かし、全国有数のキャベツの一大産地として有名だ。

またゴルフ場やスキー場、温泉やキャンプ場など、村内には数多くのレジャースポットや、夏の冷涼な気候を活かした別荘地があるほか、軽井沢や志賀高原(長野県)、草津温泉などの観光地にも隣接しており、関東の軽井沢、いや軽井沢以上のリゾート資源に恵まれた村かもしれない。実際、当初は軽井沢で別荘を探していたものの、最終的に嬬恋村を選ぶ人も多いそうだ。

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軽井沢より標高が高いため、より冷涼な気候を求めて訪れる人も多い

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しかし、そんな嬬恋村にも人口減少による地域産業への影響が現れつつある。転出者は毎年300人程度で推移し、就業人口も2020年時点で5,889人と、20年前から約6%も減少した。転出者の中には就職や転職のためにやむを得ず転出した人も多く、「働く場所さえあれば、村内に残りたい」と考えている人が多数にのぼっている。
一方、嬬恋村は日本一の夏秋キャベツの産地だ。基幹産業である農業分野に加え、六次産業化の展開、地域特有の資源を活用した地場産業の育成、農業と観光の連携など、農業から派生する新たな産業の可能性を探ることが多様な雇用機会の創出につながることになる。
そこで今回、そのための取り組みを推進する人材として、村では地域おこし協力隊の募集を開始した。

「嬬恋村の農林水産物の加工、販売、販路拡大などの6次産業化によって付加価値を高めることは、嬬恋村がこれまで培ってきた“高原野菜の産地”というブランドの更なるイメージアップにつながる。」こう語るのは、嬬恋村農林振興課長の小嶋正さんだ。また、「嬬恋村に海はないが、実は日本で始めて淡水魚のヤマメ養殖を成功させた場所でもある。また新たな産業について議会の村創生対策特別委員会からの提案もあり、チョウザメ養殖の可能性を1年間検討してきた。これから、実証試験を行うにあたり人材を含めた体制を整える必要がある。」と今回のプロジェクトのきっかけを明らかにしてもらった。

具体的な活動としては、まずチョウザメ養殖のために県内外の事例をリサーチすることになる。同課には様々な農林水産業者が日々出入りしていることから、農家・漁家の方からの斬新なアドバイスも得られるだろう。

 

また嬬恋村には既に7名の隊員が赴任しているので、彼らや彼女らと情報交換することも有効だ。

2015年に嬬恋村初の隊員として赴任した牧野直人さんは「嬬恋村として初めての隊員だったので、最初は『地域おこし協力隊って何だ?』『何をしに来たのか?』などといろいろ聞かれて、正直苦労も多かったですね。でも日々交流を深め、そして人脈が広がっていくことで、活動がしやすくなりましたし、活動の幅もどんどん広げていくことが出来ました。」と話し、2016年4月に赴任した三ツ野元貴さんは「第一期の隊員たちが人脈を築いてくれていたので、いろいろと助かっている面が多いですね。なので、次に来る隊員には、今度は僕たちが還元出来ればと思っています。」と、先輩隊員たちも協力を惜しまない。

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普段はそれぞれの担当分野で奮闘する隊員たちだが、定期的に情報交換や食事会などを開催して交流を図っている。

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地域おこし協力隊は、短期間ではなく最長3年にわたり、その土地で暮らしながら活動することになるため、仕事内容はもちろんながら、プライベートも重要になってくる。そのとき嬬恋村はシーズンごとにさまざまなアウトドアが満喫出来、わざわざよそから来訪するほど、全国屈指の環境だ。

実際既に着任している隊員たちも、農業を楽しんだり、温泉やゴルフを楽しんだりなど、地域おこし協力隊としての活動はもちろん、プライベートも充実させている。

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そして肝心の活動も、高齢化率が全国平均を上回る“課題先進地”でゼロから仕組みを立ち上げるというハイレベルな取り組みだ。

そんな嬬恋村で高齢者や仲間たち、そして自然に日々囲まれながら、仕事もプライベートも充実させることで、きっとあなた自身が「生きている」と胸を張って言える、そんな毎日を過ごせることだろう。

 

嬬恋村ホームページ / 地域おこし協力隊 http://www.vill.tsumagoi.gunma.jp/mura/chiikiokoshi/index.html

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(左から)牧野直人さん<群馬県出身 / 農業担当>、三ツ野元貴さん<神奈川県出身 / 観光担当> 佐藤未樹さん<群馬県出身 / 移住定住・空き家対策担当>、千野田明理さん<東京都出身 / 観光担当>

 

-地域おこし協力隊に応募したきっかけ、そして嬬恋村を選んだ理由を教えてください。

(牧野)大学では地域を研究していたのですが、その内容は地域に出て、住民の人たちとさまざまなフィールドワークをおこなう、つまり地域おこし協力隊と似たようなものでした。そこで大学卒業後も地域と関わっていきたいと考えて、新卒で地域おこし協力隊に参加することにしました。東北、関東、北陸を中心に、あちこちの地域おこし協力隊に応募したのですが、自分の出身地である群馬県のことをまだきちんと理解しきれていないなと思い、最終的に県内の嬬恋村を選びました。

(三ツ野)僕は大学を卒業して、デベロッパーでショッピングセンターの開発に携わっていました。そのなかで地域に根差すという意識が高まっていき、地域おこし協力隊に応募することにしました。嬬恋村を選んだ理由は、高校時代に嬬恋村の高校と練習試合をするために来たことがあり、ご縁を感じたことが一番ですが、大好きな温泉があちこちにあったり、アウトドアスポーツを楽しめたりなど、そんな部分にも強く惹かれました。

(佐藤)私は群馬県桐生市の出身なのですが、桐生市では空き家対策が盛んで、いろいろ話を聞いていて面白そうだなと思っていました。また宅建の資格を持っていたこともあり、空き家対策とか移住促進に関わりたいと考えて、いろいろと探している中で嬬恋村の募集を見つけました。

(千野田)大学では途上国について学んでいたので、いずれは途上国で人の役に立てるようなことをしたいと考えています。ただいきなり海外に行くのではなく、まずは自分が生まれ育った日本国内で何か出来ないだろうかと思って、地域おこし協力隊に参加することにしました。嬬恋村に来るまでは実家暮らしだったので、あまり遠方ではなく、実家に帰りやすいところが良いなと思って、関東で探して嬬恋村の募集を見つけました。

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-嬬恋村に初めて赴任した時の第一印象はいかがでしたか?

(佐藤)断崖絶壁のようなところもあれば、牧歌的なのどかなキャベツ畑が広がっていたりなど、両極端な景色が同居しているのが印象的でしたね。

(千野田)緑にあふれていて、時間がゆっくりと流れているなというのが第一印象でした。東京だと高いものと言えばビルでしたので、高いところに緑があるというのが不思議な感覚でした。

 

-隊員としてどのような活動をされているのですか?

(牧野)僕は農業分野担当なので、村内各所に出向いて、農作業のお手伝いをしています。僕にとっては農業のことが学べますし、お年寄りにとっても若者が来てくれると喜んでくれるので、やりがいを感じています。

(三ツ野)僕は観光分野担当で、観光協会でイベントの企画運営や情報発信などを手掛けています。SNSやホームページの活用はまだまだこれからなので、特に重点的に取り組んでいる最中です。

(千野田)私も観光分野担当なのですが、私は役場の観光商工課に籍を置いています。観光協会は協会所属の店舗や施設の支援が中心ですが、役場では村全体の観光促進に取り組んでいます。今は飲食店マップの制作を進めているほか、地元の高校と一緒にPR動画を作ることが決まったので、これから着手する予定です。

(佐藤)私は移住定住や空き家対策を担当しているのですが、嬬恋村では今まで窓口すらなかった状態で、ようやく2016年度から本格的に着手することになり、その立ち上げを進めています。私は、イラストレーターとして活動していた経験もあるので、その経験を活かして移住者向けのパンフレットの制作を行っています。

 

-嬬恋村の活性化に向けて各分野で奮闘されているのですね。一方オフの日はどんな過ごし方をされていますか?

(牧野)元々農業がやりたいと思って嬬恋村に来たので、個人で畑を借りて、休みの日も畑仕事をしています。キャベツとトウモロコシはお裾分けで頂くので(笑)、それ以外の野菜全般を作っています。

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個人で畑を借りるほか、地域おこし協力隊全員での畑もあり、それぞれ想い想いの野菜を栽培している

(三ツ野)村内あちこちに温泉があるので、休みの日は温泉巡りをすることが多いですね。あとはゴルフの打ちっぱなしに行ったり、役場の野球チームに入れてもらって練習したりしています。

(佐藤)4月に着任したばかりなので、まだほとんど出来ていないですが、せっかくの環境なので、何をしようか、どこに行こうか、あれこれ考えている最中です。

(千野田)休みの日は家事か買い物で終わってしまうことが多いのですが、地元のダンスボランティアに参加して、障害をお持ちの方と一緒に踊ったりもしています。

 

-嬬恋村での仕事とプライベートを両方堪能されているようですね。それでは最後に今後の目標を聞かせてください。

(千野田)最初にお話したように、いずれは途上国で働きたいと思っているので、その夢に向けて、まずは嬬恋村でいろいろと経験を積めればと思っています。

(佐藤)田舎で暮らすことをずっと志向していたので、具体的なプランはこれからですが、田舎で起業したいと思っています。

(三ツ野)地域おこし協力隊でいろいろな経験を積んで、最終的に故郷で飲食店とイベントをミックスさせたようなことをやりながら、地元の活性化に関わっていければと考えています。

(牧野)自然豊かな土地で暮らしたいと考えていたので、ゆくゆくは田舎で畑仕事なり、空き家リノベーションなり、移住者を応援するNPOを立ち上げるなりしながら生きていく、そのための術を嬬恋村で身につけられればと考えています。いろいろと夢は膨らむばかりですね。

 

-それぞれ目標に向かって日々取り組まれているのですね。これからも頑張ってください!

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<自然・気候>

群馬県の北西部に位置する嬬恋村は、白根・四阿・湯ノ丸・浅間山など2,000m級の山々の山麓に広がる高原地帯にあり、万座や鹿沢など数多くの温泉地、ゴルフ場、スキー場、キャンプ場などのレジャー施設や、夏の冷涼な気候を活かした別荘地などを有する。

JR吾妻線沿線エリアを除く全地域が標高1000m以上の高地に位置するため、夏は湿度が低く冷涼で避暑地としてにぎわい、冬は早い段階から降雪することから、関東屈指のスキーエリアとしても知られる。

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<産業>

嬬恋村では、高冷地の特長を生かした農業とサービス業が盛んである。農業はキャベツを中心にした高原野菜の高冷地栽培が盛んであり、キャベツの村として有名である。またサービス業は、雄大な景観や温泉などの自然環境や、軽井沢・草津温泉・志賀高原の中間に位置する好立地条件であることから、特に観光業が盛んである。

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<生活>

国道144号線沿いを中心にスーパーマーケットや商店などが軒を並べており、日用品の買い物に困ることは無い。また大きな買い物や用事などは、長野県と隣接しており、車で1時間以内の軽井沢町や上田市を利用することが可能だ。

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群馬県嬬恋村

  • 夏が涼しい
  • 山がある
  • アウトドアスポーツが楽しめる
  • 温泉を楽しめる
  • 医療・福祉施設がある
  • 育児支援がある
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