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北海道・東北
ルポ

自然と地域で人間をつくる(北海道浦幌町)

北海道十勝エリアの最東端にある浦幌町。ゆるやかな丘陵地と河岸段丘から成り、東は丘陵山脈、南は太平洋に面した南北に長い町で、山林が約7割を占めている。

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海に面していることから、町南部は夏に海霧が立ちこめることもあるが、北部・中部は比較的温和な気候だ。また冬も、日本海沿岸と比較すると雪は少なく、晴天の日が多い。

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したがって雪国・北海道でありながら、雪かきは年数回程度にとどまり、しかし、少し車を走らせれば、スキーなどウィンタースポーツが楽しめるので、「雪を楽しみたい、でも雪の不便さは避けたい」、そんな人にとっては絶好の環境と言えよう。

また浦幌町は、海、山が揃っていて、気候にも恵まれていることから、農林漁業が盛んな地域だ。もちろん農林漁業がそれぞれ営まれているところは全国各地にあるが、近年は従事者の高齢化問題や後継者問題などが顕在化し、実際は「農業は盛んだが漁業は細々と」とか、また逆も然りとなっている地域も少なくない。しかし浦幌町は、確かに全盛期に比べれば、ということはあるが、農業、林業、漁業それぞれにおいて、生計をたてられるだけの水準で成り立っていて、その点でも希有な地域と言える。

 

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そんな浦幌町では、この自然環境、そして地域環境を生かした総合的な地域学習「うらほろスタイル」が推進されている。

最初に地域学習の話を持ち出されたときは、「地域学習なんて、全国各地で取り組まれているじゃん。」、内心そんな心境だった。しかし実際に話を聞くと、ここまで体系的且つ地域一体で行われているのは、全国でも珍しいのではないだろうか、そんな印象を抱くほど充実した内容だった。なお、2015年には伊藤達也地方創生担当大臣補佐官(当時)も、わざわざ視察に訪れたそうだ。

「郷土学習や地域学習を実施している地域は多いと思いますが、これだけ体系的に実施するとともに、この学習を通じて挙がった子どもたちの声が、町政に活かされているのは、全国でも珍しいのではないでしょうか?」と浦幌町役場まちづくり政策課まちづくり推進係の川上信義さんは胸を張る。

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「うらほろスタイル」とは実際どのようなものなのか、幾つかその取り組みを紹介しよう。

 

■農村つながり体験事業

農業、漁業、林業それぞれが盛んな浦幌町だが、例えば農家の子どもは漁業、林業に触れる機会がなかなかなかったり、また市街地に住む子どもたちは、一次産業そのものに触れる機会がなかったりするのが実情だった。

そこで「農村つながり体験事業」では、町内の子どもたちを対象に、一次産業を営む家庭に民泊し、農山漁村の人や暮らし、生業に直に触れる機会を提供している。これにより、いのちの糧である「食」について考えるきっかけにつながっているそうだ。

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■子どもの想い実現事業

また「子どもの想い実現事業」では、子どもたちが考えた、浦幌町の地域活性化に向けたアイディアを、大人たちの手で実現させていく。

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小中学生による地域活性化のアイディアを考える機会を設けている地域はそれなりにあるが、その場で挙がったアイディアが生かされることは、実は少ないのではないだろうか。しかし同事業では、発表されたアイディアは積極的に採用され、「自分たちのアイディアが地域に活かされた!」「先輩のアイディアが採用されたから、今度は私も!」と子どもたちのモチベーション、さらには地域参画意識へとつながっているという。

実際、浦幌町のキャラクター「ウラハとホロマ」が生まれたほか、浦幌町最大のイベント「みのり祭」や道の駅の活性化、さらには町花であるハマナスを使った商品企画など、さまざまな取り組みが、中学生が提案した内容が基になっている。

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「まちなか農園」を2015年に開園し、ハマナスをはじめ地域色のある作物を育て、それらを使った商品開発に取り組んでいる。

そのほかにも、「うらほろスタイル」の中核事業として「地域への愛着を育む事業」「若者の仕事創造事業」が進められているほか、従来「うらほろスタイル」は、小中学生が対象だったが、2016年度からは「高校生事業」も新たに加わった。

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「若者の仕事創造事業」の一環として、小学校跡のコワーキングスペース化を計画しており、現在実証実験が進められている。

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(左から)森健太さん(三重県出身)、森彩花さん(新潟県)、立野里奈さん(北海道室蘭市)。現在浦幌町には5名の地域おこし協力隊が赴任していて、内4名が「うらほろスタイル」に関わっている。

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子育て世代を呼び込もうと、現在全国各地で誘致合戦が繰り広げられており、そのとき「自然が豊か」「人が温かい」と謳う地域も多い。しかし自然豊かな地域、人情溢れる地域は、あちこちにある。また「この自然環境でのびのび育てられます」「地域ぐるみで子どもを見守ります」と、その環境の良さを謳うだけで、あとは移住者任せになっている地域も散見される。

その点浦幌町は、環境の良さを謳うだけでなく、今回紹介したように、この自然環境や地域環境を最大限に生かした総合学習が、日常のカリキュラムとして組み込まれている。

自然と地域で「人間をつくる」、浦幌町ではそんな取り組みが、まさに今この瞬間も行われている。

 

浦幌町ホームページ(移住・定住) https://www.urahoro.jp/iju_teiju/

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染谷正之さん(千葉県出身)

浦幌町に移住されてくる前はどちらにいらっしゃったのですか?

直近は千葉県柏市でした。生まれは千葉県千葉市で、大学時代は福岡で暮らしたり、就職後も数年ほど栃木や大阪に転勤になったりしたことがありますが、人生の大半は首都圏で過ごしてきました。

 

お仕事はどんなことをされてきたのですか?

移住してくるまで2社に勤めましたが、最初の会社では航空機の什器や、空調設備の自動制御装置などの開発をおこなっていました。その後IT企業に転職し、携帯電話やカーナビに搭載するソフトウェアのテストの仕事をしていました。

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専門性が高いお仕事をされていたようですが、なぜ移住しようと思ったのですか?

新婚旅行で初めて来たときに、北海道の広大さに魅了されて、それ以来よく北海道に遊びに来るうちに、妻とも「北海道に住みたいね」という話をするようになりました。

 

では最初は北海道全体で考えていたのですね。

住むならば、雪が少ない十勝エリアが良いということになり、東京で開催されていた移住イベントで、十勝エリアの各地域のブースを回りました。ただ、大半の地域の移住体験住宅は、最短1週間以上という条件が多かったのですが、浦幌町は、3日間から利用できるとのことだったので、休暇を利用して、一度来てみることにしました。企業勤めの場合、まとまった休暇を取るのが難しいので、短い日数で利用できるのが良かったですね。

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浦幌町の移住体験住宅

実際に体験してみて、浦幌町に決めた理由は何だったのですか?

中心部がコンパクトにまとまって、日常生活するうえで一通り揃っているのが一番ですね。そして中心部から少し行けば、自然も豊かですし、人混みもないので、穏やかな暮らしが出来そうだなと思いました。

また帯広や釧路へは、車で1時間程度で出られるので、何か必要な時には市街地まで行きやすいのも便利ですね。ただ、もともと都会の人混みが苦手だったので、こちらで暮らしていると、帯広や釧路ですら、人が多いなと感じてしまいます(笑)。

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コンパクトにまとまった市街地エリア

現在はどのようなお仕事をされているのですか?

自分の意思でこの町に暮らそうと思ったわけですから、何か町のためになるような仕事につけないだろうかと考えて、地元の地域活性をおこなっている会社に就職し、まちなか農園と移住体験施設の管理を担当しています。

まちなか農園では、町花である「ハマナス」を栽培したり、花や種を使った商品開発をおこなったりしています。また私自身移住者ですが、今度は移住を考えている人たちをサポートしようと、移住体験住宅の管理も担当しています。

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休みの日はどんな風にお過ごしですか?

移住してくる前は、「あんなことをしてみたい」「こんなことをやろう」といろいろ考えていましたが、実際に暮らしてみると、「いつでもできる」と思って、結局のんびり過ごすことが多いですね(笑)。

強いて挙げるならば、十勝管内は道の駅が多いので、帯広に出た時などは、帰りに道の駅を巡ったりしています。あっ、あと先日は、仲間内で山菜を採りに行き、皆で美味しくいただきました。

 

では最後にメッセージをお願いします。

北海道で暮らしたいと考えるとき、雪が心配な人も多いと思います。私も移住を検討している時に懸案していましたが、私が移住体験に来た時は、真冬だったにもかかわらず、積雪がなかったのも、浦幌町を選んだ理由の一つです。もちろんその時はたまたまで、降雪がまったくないというわけではないですが、浦幌町は北海道の中では比較的雪が少ない地域です。

降雪が少ない、町がコンパクトにまとまっている、少し行けば広大な自然が広がっている。そんな浦幌町は、北海道で暮らしたいと思っている人にとって、ちょうど良い地域だと思います。

 

有難うございました。

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<自然環境>
北海道十勝エリアの最東端にある浦幌町。地形はゆるやかな丘陵地と河岸段丘から成り、東は丘陵山脈、南は太平洋に面した南北に長い町で、山林が約7割を占めている。

町の中央部を延長90.2キロメートルの浦幌川が流れ、十勝静内川・浦幌十勝川と合流し、地味良好な耕地をつくりながら、太平洋に注いでいる。

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海に面していることから、町南部は夏に海霧が立ちこめることもあるが、北部・中部は比較的温和な気候だ。また冬も、日本海沿岸と比較すると雪は少なく、晴天の日が多い。

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<アクセス>
-自動車-
札幌市:約4時間 / 国道274号・38号経由(道央自動車道・道東自動車道を一部利用)
帯広市:約1時間 / 国道38号経由
釧路市:約1時間20分 / 国道38号経由

-電車-
浦幌駅-札幌駅:約3時間 / JR特急スーパーおおぞら
浦幌駅-帯広駅:約1時間10分 / 普通列車

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北海道浦幌町

  • 夏が涼しい
  • 海がある
  • 山がある
  • アウトドアスポーツが楽しめる
  • 温泉を楽しめる
  • 生活コストが安い
  • 交流・体験・お試し制度がある
  • 農林水産業従事への支援がある
  • 育児支援がある
  • 住宅支援がある
  • 起業支援がある
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自然と地域で人間をつくる(北海道浦幌町)

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